貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)

「そういえば――。ねえ、小鞠? カイは、私が眠り薬で寝ているって言っていたのよね?」
「はい。そう仰っていましたよ」

眠り薬。
そんな薬を飲んだ覚えはない。

無性に眠くなったのは間違いないけれど、そういえば……。

食事を終えて火桶の炭を動かした時、炭とは違うなにかがあったような気もする。なんとなくいい香りがしたけれど、もしあれが眠り薬だとしたら?

ふと、小鞠が言った。

「姫さま、お伺いしていいですか?」

「ん? なあに?」

「小鞠は姫さまの味方です。どうしたらいいのかわからなくなった時も、小鞠に言ってくださいね」

「ありがとう、小鞠。いつも本当にありがとう」

差し出された小鞠の手を握りながら思った。

――どうしたらいいか、わからない時?

今の花菜には、その意味がわからなかった。