貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)

「応援?」

「俺は同情というのは好きじゃない。同情なんてものは何の足しにもならないだろう? だからあくまでも応援だ。それにしても美味いな、この鍋」

「良かった。こんな形でもお礼ができて何よりです」

でも、宮中にまで入ってくるなんてあなたは一体何者?
なぜ人鬼丸になったの?

聞きたいことは沢山あるが、聞いていいのか悪いのか判断がつかない。

――それに。

盗賊だというが、こんなに清潔感のある見た目の麗しい盗賊がいるのだろうか?

花菜はそう思った。

目の前にいる彼は庶民のそれらしい衣を着ているが、隠し切れない何かを感じるのである。
体の汚れ方が、やはりどこか違うのだ。

汚れを後からつけるのと、元から垢にまみれているのでは隠し切れないなにかがある。
それは、時折変装する花菜だからこそ、感じるのかもしれなかった。

そんなことを考えながら鍋の周りに刺してある、きりたんぽを取って鍋に足していると、

「花菜」
あらたまったように彼が呼びかけてきた。

「はい?」

「お前は、夜盗の妻になる気はあるか?」