「にょ、女御のところにでも行くか?」
「い、イヤです、ほっといて、くださいぃ」
ヒックヒック……。
糸が切れた凧のように、暴走した涙は簡単には止まらない。
「私だって、泣きたいことだって、ある、んですよぉ。月君なんか、きらい、です」
「うん、うん、そうか。ごめんな、ごめん」
駄々っ子のようにただ泣き濡れる花菜をなだめすかしながら、月君は傍らにいる部下に何事かを指示した。
早く行くように顎で急かすと、また花菜をなだめる。
「ここに居たのでは冷えるから、とりあえず向こうに行こう、な?」
まわりには、何事かと人々が集まって来る。
野次馬を睨んで追い払い、花菜をなだめと月君は忙しい。
「い、イヤです、ほっといて、くださいぃ」
ヒックヒック……。
糸が切れた凧のように、暴走した涙は簡単には止まらない。
「私だって、泣きたいことだって、ある、んですよぉ。月君なんか、きらい、です」
「うん、うん、そうか。ごめんな、ごめん」
駄々っ子のようにただ泣き濡れる花菜をなだめすかしながら、月君は傍らにいる部下に何事かを指示した。
早く行くように顎で急かすと、また花菜をなだめる。
「ここに居たのでは冷えるから、とりあえず向こうに行こう、な?」
まわりには、何事かと人々が集まって来る。
野次馬を睨んで追い払い、花菜をなだめと月君は忙しい。



