貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)

そして迎えた次の日の明け方。

東の空は暁色に染まり、雲は見えず晴れ渡っている。
絶好のお出かけ日和となった。

「嗣爺、どう?」

「またおもしろいものを被ってますな、なんですか? それは」

「ふふ、帽子よ。これなら髪が短く見えるでしょ?」

「ははー、顔も隠れるし、よく考えましたなぁー」

しげしげと眺めた嗣爺は、ふんふんと頷く。

「でしょう?」

「じゃ早速行きますか。私から絶対に離れないでくださいよ」

「はーい。じゃあ小鞠お留守番頼むわね」

「お任せください!」