「姫乃!?やっと出た…学校飛び出して、今どこにいるの?」
杏里の声は少し上ずってた。
心配してくれたんだ…
「今ね、家にいるんだ」
「そうなんだ…鞄も持たずに…何かあった?」
「うん…」
それしか、言えなかった。
でも、杏里には聞いてほしい。
「今から姫乃の家行っていい?鞄持ってくし…」
すると、杏里があたしの心を読んだみたいに言ってくれた。
「うん…聞いてくれる?」
「あたしでよければいつでも聞くよ!じゃあ、すぐ行くね」
そう言って電話を切った。
杏里じゃなきゃ話せない…
杏里が来てくれる。
それだけであたしの心は少し軽くなった。

