恋は、貴方にしてしまいました。松本先生。
真っ直ぐで、誠実な貴方に恋をしてしまいました。気づかれないように遠目から見つめるだけにしている。
憂鬱な月曜日の3時間目。
松本先生の担当の国語だった。
授業の始まりのチャイムにワクワクして、楽しかった。国語は意外と難しく、訳が分からなくなることが多いが、テストの点は90点以上。理由は松本先生に褒めてもらいたいから。
よく、過呼吸になる私は、松本先生からしたら面倒くさい生徒だと思う。こんな気持ちを隠して生きていくのも何だかんだ楽しかったりする。
身体中が痺れ、倒れてしまったりもするけど、松本先生は、いつと優しい。
先生なのに勘違いしてしまう。恋に恋しているのは、わかってるけど止められないものだと思う。
「起立、礼」
「ありがとうございました」
と、授業が終わる。4時間目は社会。
大嫌いな授業でもある。
休み時間を椅子に座って過ごす。
友達などいないから。それは悪いとも思わないし、いいとも思わない。寂しいから。
その中でも話してくれるのが風だ。
私は、自然が好きだから一人で出かけることも多い。主に自然がある場所に行く。
東京など行きたくない。恐ろしい。
空気も汚いし、人は溢れかえっている。
それに先生がいない。
それは嫌だ!