「私は行かな」「いいじゃん旅行!」
私の話をふさぐようにしてハルが言った。
私は舌打ちをする。
しかしハルは動じなかった。

結局明日から北海道へ旅行しに行くことになった。
私はキャリーバックに五日分の荷物とお菓子、
ゲーム機などをだるそうに入れた。
すると、後ろから「リンカ!」と声をかけられた。振り向くとハルがいた。
「いやなことあるなら言えよ!」と言われた。
私は無口で荷物を詰める作業に戻った。
ハルがどんな顔をしているかは、わからない。