「井上....さん」「井上リ....さん」「井上リンカさん」

目を覚ますと、目の前に白衣を着た先生らしき人が私の名前を読んでいた。
「よかった〜目を覚まさないかと思ったわ!大丈夫?」
「大丈夫です。」
「私は保健室の渡辺です!よろしくね!」と渡辺先生は私の手を握ってきた。
私は慌てて手をはらった。

渡辺先生は少し驚いた顔をした後、ニコッと笑って「ごめんなさいね!」と言ってきた。
私は驚いた。今まで謝ってくる人なんていなかったからだ。涙が出そうになったが、力を入れて涙をこらえた。

保健室を出たが、教室に行く気になれなかった。