「俺のこと覚えてないの?」というレンくんの言葉が頭をよぎった。考えたが、やはり誰か分からない。中学の記憶を頑張って思い出してみた。
中学の頃は嫌な記憶しかない。
私は中学では、意外と明るくリーダー的存在だった。ある日友達に好きな人が出来た。
私は一生懸命応援した。二人だけにしてあげたり、友達のいい所をアピールしたり。
でもある冬の日、友達の好きな男の子に告白をされた。その時私は頭が真っ白になった。
友達が見ていたからだ。友達とはそれっきりだと思ったが、違った。
次の日から私はいじめにあった。私がいた女子グループからはもちろん、告白してきた男子グループからもだった。
それっきり私は学校へ行かなくなった。
お母さんは毎日のように学校へ電話し、苦しそうだった。それを見ることが一番辛かった。それからだ。私が人間嫌いになったのは。
………待って!
あの男の子かもしれない。