「行ってきます」
夕方になってやっと部屋を出ると、リビングに声をかけて玄関に向かった。

「バイトか?」
リビングから顔を覗かせた父さん。
「うん」
「あまり遅くなるなよ」
「はーい」

きっと色々聞きたいだろうに・・・ごめん。
もう少し気持ちを整理したらちゃんと話すから。

家を出た私は、バイト先の居酒屋に急いだ。