虹色シンデレラ

母さんと未来と私、女手が三人もあれば準備なんてあっという間。

昼食のたこ焼きも美味しくできあがり、デザートのプリンまでぺろりといただいた。


「美味しかった。ごちそうさま」

「それだけ食べられれば大丈夫ね」

母さんも半分あきれ顔。


その後、

康生と未来はゲームを始め、

父さんと哲翔は読書。

母さんは作り置きの総菜を準備しだした。

私はただボーッと、みんなを見ていた。


昔読んだ本の主人公が、『幸せが怖い』って言っていた。

その頃は馬鹿なことをと思ったけれど、今ならわかる。

『この幸せを失うことが怖い』って感じかな。

こうしていると、昨年からの嵐のような1年が夢だったよう。

このまま時間が止まればいいのに。


でも、楽しい時間は確実に終わっていく。


「ごちそうさま」

「また来週来るね」と、

みんな大満足で帰って行った。




そして夕方、

「少し庭に出ようか?」

哲翔に声をかけられた。