5月の大型連休。

街は休日気分でウキウキしている。

俺はいつもの店に足を運んでいた。


「いらっしゃいませ、哲翔様」

会員制クラブだけあって客の顔は覚えているらしい。

「来てる?」

「ええ。お待ちです」


よし、行くか。

気は重いが、どうしても決着をつけないといけない奴がいる。

今回の騒動の黒幕、と言うか犯人だな。

本当なら、ボコボコにして警察に突き出したい相手。

でも、それもできない。