虹色シンデレラ

チラリとお母様の視線が私に向き、私はコクンと頷いた。

「行こうか」
早くここから離れたそうな哲翔さん。

部屋の入り口で方向転換した哲翔さんに続いて、私も立ち上がった。

「じゃあ、2人で行ってきなさい。虹子さん、後でお食事を用意するから一緒にいただきましょうね」
おばあさまが声をかけてくれる。

「はい。行ってきます」

ご挨拶している間に哲翔さんの姿はなくなり、少しい早足になって後を追った。