「いろいろ噂があるからよ」

私から顔を背けた未来。


噂かぁ。

なんとなく想像ができてしまって、怖くて聞けない。



「おぅ、虹子」

バイト先の入り口で、店長と仲間たちが呼んでいる。


「お久しぶりです」

ここに来るのは何ヶ月ぶりだろう。


「さあ、みんな集まってるから入れ」

店長に勧められて店の中に入ると、すべに10人ほどが集まっていた。


「こんばんわー」

元気よく登場した私。


「虹子ー、久しぶり」

店の至る所から声がかかる。


うーん、懐かしい。

少し前までここが私の居場所だった。