カレーとサラダの夕食をとり、また2人でのんびりする。

こんなにゆったりした時間は本当に久しぶり。


しかし、

さあこれからお風呂に入って寝る準備でもしようかと思った時、哲翔さんの携帯が鳴った。


ディスプレイに表示された相手の名前を見て嫌そうな顔になり、

「もしもし」不機嫌に電話に出た哲翔さん。

「うん、うん、わかった」

短く電話を切ると、苦しそうな顔に変わった。


「どうしたの?」

何かあったのは私にもわかる。

「虹子、すまないが帰らないといけなくなった」

「何かあったの?」

「ああ」

そう言ったきり、哲翔さんは黙ってしまった。