虹色シンデレラ

「ちょっとブラブラ」

「こんな時間に?」

そう言えば、ここは駅前の飲み屋街。
バイト先居酒屋の近く。
無意識に行き慣れた所に足が向いてしまったけれど、朝の10時に女の子が1人歩いていて楽しい場所じゃない。

「大学は?」
「サボリ」
「へー」
意外そうな顔をした祐介くん。

「時間あるの?」
「うん。5時に迎えが来るからそれまでは暇」
「よかったらどこか行く?」
「えっ」
「息抜きしたそうな顔してるから」
「そうかなあ・・・」