Summer -未成年-



「1年前、君達と同じ様に、
過ちを犯した生徒がいた。

その子はほんの“出来心”で、
犯してしまったんだ。」


「「・・・・・・・・。」」


「色々な考えがあると思うけど、

君達はまだ未成年なんだから。
道を間違えても不思議じゃない。

だから・・・たった1回の過ちだけで、

未来ある子供達の将来を閉ざしちゃいけないんだよ。」


「「・・・・・・・。」」


「生徒の未来を閉ざすぐらいなら、
自分はどうなっても構わない。

常々そう思って教鞭を取ってた。


だから俺はその子の罪を被ろうとした。

ちょうど本人も“やっていない”と認めてなかったからね。

嘘ついてる事なんてこっちには丸わかりなのに・・。」


「「・・・・。」」


「でもその話をしたら、
泣かせてしまってね・・・。

結局俺の説得もむなしく、
その子は自分の罪を認めて・・

俺が一番恐れてた結末になってしまった。」


「「・・・・・・・・。」」