文太の爺さんもとうとう折れたか。


俺達がここに来た甲斐もこれで出来・・


『神野くん、念の為言っておきますが、
私達の任務はまだ終わりませんよ?』


「・・・・・分かってますよ。

どうして丸井は佐倉を殺したのか、
動機の解明ですよね?」


『そんな事はナカサキ署の皆さんにお任せしましょう。』


「・・・・?」


『申し訳ございませんが、私の頭の中を整理するのに少し付き合って頂けますか?

このままでは症状が出そうです。』



イヤホンから切羽詰まった感じの声が聞こえてくるので、会議室をそっと抜け出す。



「どういう事ですか?」


『私は基本的に事実や結果にしか目を向けませんが、

あまりにも丸井氏の行動が不可解すぎて胸焼けしそうです。』


「・・独特な表現するな・・。」


『長くなりますが吐き出してもよろしいですか?』


「いくらでも付き合いますよ。」