「いやぁ…盛大に笑った笑った」
「てめぇはぁ……」
言葉のままにガチに盛大に大爆笑しくさって!!と、ソルトが憤慨するのも当然というべきか。
今であっても煙管片手、名残の様に煙と一緒にククッと失笑を漏らす百夜の姿には苛立ちが募るばかりである。
「ほーんと厄介な魔女に好まれる男だねえリッ君は。子種をくれって魔女に一服盛られた挙句にこんな……ププッ見事な風穴まであけられて」
「諸々語弊のあるような解釈してんじゃねえよ!体質上致し方なく吸収しちまっただけだ!それにこっちはちっとも笑えねえんだよ!!楽しんだんならさっさと治療済ませやがれ!!」
「いやさ、これいっそもうこのままにしちゃえば~?空いた穴有効活用にアクセサリージャラジャラ通して蓮華君越えしちゃうとか…ププッ」
「っ~~大概にしねえと本気で殴るぞ?」
「嫌だねえ、ただでさえ血の気が多い癖に更に興奮しくさっちゃって」
「痛っ~~~」
さっさとしろとは確かに言ったが、いきなり予告もなしに注射器ぶっ刺しやがるかこの男は!!
ヤレヤレと百夜の呆れたような声音と溜め息を捉えた直後、ぶすりと傷口付近に突き立てられた注射器の痛みには流石に何の構えもしていなかったこともあり声が漏れる。



