魔女って奴はどうしてこう……、
「…………く……ククッ……」
「………何?……何か可笑しかった?それともとうとう頭が壊れちゃった?」
「ククッ……いや…なに……魔女ってのは揃いも揃って変態ばっかなのかと思ったら……笑えてきてね…」
「……はっ?」
「それとも……俺の【魔女運】ってやつが最悪に悪いのかねえ……」
その通りなのかもしれない。
職業柄色々な魔女は見てきたが、こうしてソルトが深く関わる魔女はどうしてかアクが強く性質が悪い。
当たりが悪いとしか思えない程に。
ある意味一番魔女らしい魔女に当たってはいるわけだが。
ここまで引きが悪いと一周回って笑えて来たのだ。
こんな状況でのソルトの失笑は魔女からしたら怪訝な物。
やはり気が触れたのかと目を細めて警戒を置くほどに。
笑える状況ではない筈なのに。
それこそ気が触れても可笑しくない程神経を犯し不能にしているのに。
杭まで打って拘束しているのに。
それでも、答えが分からないでもないのだ。
思い浮かぶのはただ一つ。
ただ一人。
「あの……魔女の子?」
「………」
「あなたとあの子は……何?」
「………」
「最初こそ使い魔か何かなのかと思ったわ。でも、あの銃を見る限りあなたは神父なんでしょう?それが魔女と一緒に行動を共にしてるなんて」
神父が魔女を黙認しているなんて聞いたことが無い。
それほどに何の蟠りもなく隣り合う事は前例がなく、異例で異端。
神父からしても魔女からしても。



