昔からそうなのだ。
それこそ出会った瞬間からこういう事は度々。
基本は見た目のままに言動も行動も少女と言えるのだが、時折大人びた顔を見せソルトより上手に回って弄ってくる六花。
寧ろ年相応の顔を見せるようになったのは最近の事だと言える程。
幼少期にはすでに大人の思考を持ち合わせていた姿はソルトの記憶にも鮮明の事。
うっかりにもそんな記憶の回想に走ってしまえばついつい浮上してしまう溜まりに溜まった疑問の数々というのか。
「なあ、」
「ん~?」
「今更なんだが色々突っ込んで聞いてもいいか?」
「何を?」
「お前の生い立ちとか」
「ああ、そこ。僕もあんまり僕の事に関しては自信ないけど…応えられる限りは返してあげるよん」
つまりはOKって事なんだな。
一応、状況としてはデートであるし、ムード云々を語ればこの話題はどうなんだろう?とソルトなりに躊躇いながらの問いかけであったのだが。
どうやら六花からしたら問われても差し障りのない内容であったらしい。
寧ろ、カモンとばかりに両手を広げられる事にはソルトも苦笑しながら頬を一掻きするばかり。



