それでも今日の六花が色を増しているのは事実。
ただそこに在るだけで周りの意識を引くほどに。
今だって通り過ぎざま六花を盗み見る人間の多い事と言ったら。
いや、最早盗み見る何て控えめな視線ではなく、芸能人でもいたかのような周囲の視線の集中。
わかっちゃいたが……モテるんだなこいつ。
あまりの中身の破天荒さを知っているせいなのか、美少女だという事実がどうにも後回しになってしまっていたソルトの感覚。
それでも、こうして他者の反応を目の当たりにしてしまえば六花が美少女なのだと改めて認識させられてしまう。
美少女だ。
どっからどう見ても。
全てが精巧に創られた奇跡の少女だと言っても過言でない程六花は美しいと言える筈。
そんな六花の意識を独占出来るのがソルトという事で。
うわっ……俺って超果報者?
ソルトがそんな優越感を覚えるのも当然。
当然ゆえに今日の六花の服装に異を唱えたい部分が先程から浮上してソワソワしているのだが。
正直、今日の六花は可愛い。
いや、いつも可愛いんだがいつもとは違う感じに萌える。



