ソルトは元来性にガツガツするタイプではない。
まあ、ガツガツせずとも少しでも欲求疼けば適当な相手と解消していたからという事もあるが。
元々は淡泊。
忘れて溜まった頃に面倒だけど消化しようかという程度の性欲だったのだ。
それが六花と関わるようになってからは六花の誘惑的な匂いに当てられてしまい。
その込み上げた欲求を解消する為に他の女性とと回数が増えてしまった。
それでも、今までは解消できたのだからまだましと言えただろう。
今や良くも悪くも六花と想いを通い合わせた恋人同士。
愛おしい存在が手中にあるという歓喜はあれど、同時に溜まった欲求を消化する術がなくなったという問題。
浮気なんて不誠実をするわけもないし、寧ろ今のソルトには六花以外の女に性欲も働かない。
どこまでも六花にしか欲情しないというのに、その六花には手を出せずじまいときたものだ。
そんな時間の繰り返しとくれば、そりゃあソルトも性欲馬鹿とばかりに煩悩全開になるのも無理はない。
今だってだ、まだどこか強請るように自分を見つめ上げる六花の愛くるしさと誘惑的な匂いには熱が上がってクラリと逆上せる。
こいつが魔女をやめてくれりゃあ…。
そんな事を思うのも毎度毎度の堂々巡り。



