「……ソルトの目は本当に綺麗な緑だよね」
「んぁ?そうか?」
「うん、…本当…優しい緑、癒しの緑、…赦しの緑」
「フッ…俺なんかの目にそんな慈愛に満ちた綺麗なもんねえぞ」
「あるよ。…少なくとも、僕には。……狼の姿になっても一緒。全然恐くなかったもん」
「クックッ、恐いとかよく言うよ。恐がるなんて感覚端から皆無に飛びかかってきやがったくせに」
「だって、無駄に怖がって逃げられちゃ元も子もないじゃんか。まあ、あんな事しなくてもヨレヨレグダグダの発情期だったみたいだけどね」
「誰かさんの呪いのせいでな」
「何で勝手に解けてたのか不思議だったけど…、やっと納得。僕…ソルトもリッカもどっちも好きだよ」
「…俺も、……魔女でもクローンでもそれ以外の化け物でも、…好きだよ六花」
「………っ~~~ダメ……ソルトからの好きってまだ慣れないぃぃぃ、熱いっ!溶けるっ!孕むっ!!」
「フッ……アホか。まあ……存分に熱くなってドロッドロッに溶けてもらおうか。もう孕んでもいいしな」
「っ…おぉぉぉうぉぉぉおぉぉ」
魔を孕むなんて危険性の失せた今弊害も無ければ遠慮をする気もない。
この出来上がった空気を無駄にする気もなく有言実行とばかり、六花に跨ったまま着ていた上着もシャツも脱ぎ捨てる様はまさに妖艶一色。
それをまさに念願であった理想の角度から見上げた六花が奇声を上げるのも無理はない事。



