それ故に最初は六花を拒み、誤解を招き、想いを受け止めあった今でさえも問題であったのだ。
六花が魔女である限り魔を孕んでしまう恐れがある。
その血が微々たる半端なものであってもどう作用するか未知数であるのだ。
何が起こるかわからぬ魔女の懐妊と出産。
最悪、
「魔女が孕んだ子の魔力負けに死ぬ事もあるかもね」
「まあ……そういうことだ」
魔女に対する杞憂は魔女自身の命も含め。
その結論をソルトが口にするより早く、話を飲み込んだらしい六花が実にさらりと言ってのけるのだ。
蟠りとなっていた事情はこれで全て話しただろう。
魔女がどうして魔女である事を制されるのか。
魔物と魔女の因果関係。
魔混じりと言う秘密裏にされている存在の事まで。



