そんな些細な気配り上手の聞き上手には、ついつい絆され先程より警戒の緩むソルトがいて。
今も、分かりますよぉ。なんて頷きながら同調する時雨の姿には、百夜では得られなかった歓喜までも覚えてしまう始末。
なんか初めてまともに相談に乗ってもらってる気がする!
なんて、感動にじーんとしていれば、
「成る程それで、ヤル事目的でない。な、わけですね。推測するに…お相手も初めてなのでは?」
「……えっ?」
「それこそ、恋愛そのものも性的な事も。
「そ、そうですそうですっ。でも…えっ?」
「フフッ、分かりますよ。でなきゃ、女性の扱いに慣れてる筈のリッカ君が誰かに相談する程悩むとは思えませんし」
「あ〜…はい、ご尤も」
「デートなんて言い出したのも彼女の方からなのでは?」
その目は千里眼なのでは?と、問いたくなる時雨の的確な推測。
自ら状況を語るまでもない流れにはソルトも唖然と目を見開いてしまう。
確かになのだ。
デートなんて言い出したのは六花の方で、つい昨夜の出来事。



