暗闇の向こう側

しかし、色が落ちるだけ。

けれど、諦めずに削り続ける。


時々、神崎君が部屋に入ってくるから、その時は、見つからないように隠す。

いつの間にか、夜は明けて朝になった。

ただただ夢中で削り続ける。

今の私はこれしかできない。

神崎君は仕事に行った。