初恋は坂の上から始まる運命

暑さのピークが過ぎて少し肌寒くなる季節。

丘の上の思い出の公園に美咲を呼んだ。

そして僕は勇気を出して美咲に話しかけてみた。

「前はごめんなさい。美咲の気持ちに気が付かず本当にごめんなさい」

「もうあなたとの付き合いは終わったんじゃないの?」

美咲の返答がそっけない。

「私達はもう終わりでしょ?私は同じクラスの丸山さんから告白されたの」

僕は冷静を保ちつつ美咲の目を見つめる。

美咲の昔の笑顔はもう僕に向かないと思うと心が締め付けられるように悲しくなる。

「まだ終わってない」

僕はかすれた声で美咲に語りかける。この言葉は美咲に届かないと分かっている。

でも何を話したらいいか分からない。

丸山は女性関係が激しく、僕は丸山と距離を置いてる。二股や三股の噂が絶えなく、クラスでもよく話題になってる奴だ。

「渡辺君は私の事は遊びだったの?」

なぜこんな質問をされたか理解できない。

僕は美咲のことを一番に考え続けた。

でもどうやって返答したらいいかわからない。

「そ、そんなことないよ....」

僕は少しモヤモヤした感じで答える。

「渡辺君の嘘つき!!」

僕が力なく言った言葉で美咲の不信感がつのる。