声に振り向くと 信くんのグループだった

  高校の時の何時も不機嫌な信くんを思い出させる表情

  ドキドキしながら オ-ダーをとりに行くと 

  その中の一人が 話し掛けてきた

  「つぐみちゃんて言うの? 樹と知り合いなんでしょ?

   どうして知り合ったの?」

   ちょっと軽そうなメガネをかけた一人が

   興味津々に 聞いてくる

  「何で 私の名前知っているんですか?」

   つぐみが首をかしげて聞くと

   遥斗が名札を指差す

   つぐみは 自分の胸元を見て 

   安心したような 納得したような表情で

   ニッコリと微笑む


  「樹くんとは幼馴染で 幼稚園から中学まで一緒で・・・・・」

  「えっ  確か信は 樹とずっと一緒だったわよね?

   じゃ 信とも知り合い

   すずに 覗き込まれ

  「・・・・・・・・・・・・・」

  でも 黙っているわけにもいかず
 
  「ええ・・・まあ・・・・信くんは 

   学校で 知らない人いないと思いますよ・・・・。」

  「そうよね!!!! ねえ シンは どんな子だったの??? 

   やっぱり こんな 感じ???小さいときからクールで

   モテモテ?」

  「 どんな感じ?・・・・・???? 樹くんの方が 

    よく知っていると思いますよ。男同士だし・・・

   私  あまり シン君のこと よく解らないので・・・・・・。」

  「 樹は 何にも教えてくれないのよ。 

    信に 口止めされているのか

    好きな子は いたみたいなんだけど・・・・・

    ねえ 彼女とか いなかった?」      

   
    「お前 本当に うるさい!」

  
   信くんが言うと同時に 


  「つぐみちゃん これ持って行って」  


  マスターが タイミングよく呼んでくれて ほっとした。