トイレを出ると 信君が タバコを吸っているのが 見えた


   まいったな・・・・・ あそこの前通らないと 戻れないのに・・・・・

   どんな 顔して通ればいいのよ・・・・・・


   ため息をついて考えていると 不意に信君が振り向いた

  
   ふうっ~  行くしかないよね・・・・・

   何気ない顔をして 通り過ぎようとした時




  「 お前さ 男に対して ヘラヘラし過ぎだと思わないのか  」




  「 何それ そんなのシン君に関係ないし 言われたくない」





  「彼氏の前で あんなに へらへらしていて よくあいつ何も言わずに

   ニコニコしてるよな?  お前遊ばれてるの?」




  「?????何 この前から なんか 勘違いしてるみたいだけど・・・・

   付き合ってないし・・・・信君 人のこと偉そうに言えるの?」 


     

  「何が/////」




  「私 知ってるし みたんだから・・・」


   と言った後で はっと自分の口を押さえた

  


             その時


   ・・・・・・・しん~・・・・・・・しん~ 


   ・・・・・どこかな・・・・


    すずの声が 聞こえてくる


    信は 思わずつぐみの腕を引っ張り

    窓の端に寄せてあった カーテンの塊の中に隠れる

  

    狭くて暗い空間に 二人で接近している状況に 


  信 ( やべぇ  この心臓の音 

      つぐみに聞こえたら ・・・かっこ悪いじゃん・・・)


  つぐみ( やだ~ ドキドキしすぎて 

       倒れそうだよ・・・・なんで信君 

       平気な顔してるの???

       慣れてるから  それとも ・・・・・)


   「 もう しん どこいったんだろう?

     早く二人になりたいのに・・・・・・

     今日こそ 逃がさないんだから・・・しん~~」
        


    すずが 立ち去ると そーっと カーテンから 顔を出した二人


          「ちょっと 来い」

          「どこに 何で?」

           戸惑うつぐみに

          「・・・・・・・・いいから」


    信は  つぐみの 手をとると強引に 歩き出した