今日も曇りか……。
と、自分の腕、足などの身体中に残る
アザや切り傷を見ながら私、大宮 柚美は
灰色の空を眺めた。


今日の父は仕事で失敗したらしく、
いつもよりたくさん、長時間
私を殴り、刺し、蹴りあげた。
おかげで、私の身体はボロボロだ。
私、父の仕事に関係ないのに……。




父は、私を娘だと思っていないだろう。
ストレスを発散させる'人形'とでも思っている
のか。そのストレス発散という名の虐待を
受けていたのは私だけではない。
私の母も同じく虐待、DVを受けていた。
そのDVがエスカレートしすぎて、
父は、一線を超えてしまった……。
要するに、









……母を殺してしまった。










あれから、1年。
虐待は今も続いている。
春から高校生になる私は、1人で暮らすこと
を決めた。しかし、父から
「土曜日は学校ないだろ?毎週土曜は
家に帰ってこいよ。俺から逃げれると
思っているのか。」
と言われ、虐待からの解放は無かった。






明日から、高校生になる。
そろそろ寝よう。



おやすみ ……お母さん。