「着替えは俺の着てもらって……寝るときは奥に寝室あるから、ベッド使って」
「えっ、でも静は?」
「俺はソファでいいよ」
言いながらリビングにある大きなソファを指さす。
確かに人ひとりくらいなら寝られそうな大きさのソファ……だけど。
「いやいや、それはダメでしょ!静のほうが身長あるし、そもそも静の家だし私の方がソファ使うべき!」
泊めてもらってベッドまで独占なんて申し訳ない。
その気持ちから断るけれど、静はクスと笑って私の頭をポンと撫でた。
「いいから。甘えてよ」
心に優しく呼びかけるような甘い声に、それ以上なにも言えなくなってしまう。
……小さな笑顔とその言葉は、反則。
ずるい。
そんなふうに甘やかされたりするとまた、特別を感じてしまう。
誰にでも優しい人。
だけど、ここまで心配してくれたり、優しくしてくれるのは、私だけなんじゃないかって。勘違いしてしまいそうになる。



