「明原くん…」


「元気そうだね。

少し落ち着いた?」


彼の声はいつもと変わらなかった。


点滴をして、眼帯をしている私を見ても。


「まぁ、それなりには」


また入院か。


そんなこと思った時には決まって彼のことを思い出し

会いたいと願ってしまっていた。


けれど、こんな姿で会いたくなかった。


せめて「普通」な私を見て欲しかった。