「頑張ろうね」


「う…」


返事をしようと明原くんを見ようとしたとき

手元に強い風を感じた。


「よそ見してると負けちゃうよ!」


「「…」」


お互い“まじかぁ”と言わんばかりの表情。


「このゲームってスポーツだっけ」


「たぶん違う」


私たちは何とか亜希くんの速さに付いていき

同点まで持ち込んだ。


「負けた方はご飯奢りですからね」


「それ聞いてないし」