あなたの義理の妻になります!

「そうだって言ってんだろ」
そう言ってふはっと笑う陵君。

「わ、私も…その…」
陵君が告白してくれたんだから私も気持ちを伝えなきゃと思って……でも恥ずかしくて言いよどんでいたら……

「知ってる。彩佳も俺のこと好きなんだろ?
てか、さっきの行動で普通に気づくって」

「あう~……は、恥ずかしい……」

確かに、キスされて相手の好意に気づかないなんてことは普通ならあり得ないけど

私は陵君から諭されて顔から沸騰しそうなほど恥ずかしくなり、とっさに顔を両手で覆い隠してしまった。


そんな私に陵君は「ふっ、そんなに恥ずかしがることか?」なんて呑気に聞いてくるし!

もう!さっきは陵君だって顔が赤くなってたのに!
それに、ちょっとは乙女に対するデリカシーってものを…

その言葉を今目の前で笑ってる人にぶつけようかと思ったけど、やめておいた。

……普通に後が怖いから。