気まづくなって、早くこの部屋から出たいとドアまで向かおうとすると、

「そうか。お前が幸せならいいんだ。
お前には、迷惑をかけたからな。私からも言わせてくれ。必ず幸せになるんだぞ。……母さんによろしくな。」

「……っ、今さら父親面しないで!
それと、そういう台詞普通なら、結婚するときに言うと思う……それだけ!じゃあね!」

……どうして、あの人だって傷ついてるハズなのに…なんで、酷いこと言った私のことを気遣ってんの!

でも、嬉しかった。久しぶりに〟親子〝として触れあえたみたいで。

今度会ったら、呼んでみようかな。「父さん」って……

私は顔には出さないけど、嬉しくて今すぐ帰って陵君に今日の話がしたかった。

それに、最近気づいた陵君情報。
陵君は、わざと人と距離をとってるだけで、話を聞かないような人じゃない。