別に嫌ではないが、改めて言われると困る。

チラッとロイを見れば、視線に気づいたロイの目と一瞬だけ合った。


「別に嫌ではないけど………。」

「けど?」


こんな話はテレてしまう。

いつかはロイと………と思っていても、『一緒に寝たい』と真正面から言われたら恥ずかしい。


「ほら、恥ずかしいから。」

「ふーん、意味を理解してるみたいだな。」

「まあね、婚約者だし?ロイは友達ではないからね。」

「恋人と思ってくれてるんだな、リン。」

「ロイは違うの?」

「いや、違わない。俺もリンを恋人だと思ってる。」


恋人………

2人だけの車内に甘い雰囲気が漂っている。

私の心臓がドキドキとし始めた。

凄く意識してきた。


「あっ、旅行は一緒に寝るから。」


さらりと言われた。