ふとロイの視線が外され、気まずそうな表情を見せる。

そんなロイに首を傾げてみせた。


「ロイ?」

「リンは色々な俺の噂を聞くだろ?」

「あー、うん。」

「リンと出会うまでは………まあ、その………。」

「プレイボーイ?浮気?」


言いにくそうなロイに、マスコミからのキーワードを投げ掛けた。

途端に私の方を向くロイに焦りが伝わってくる。


「あー、ええっと………。兎に角、今はリンだけだ。この先も絶対に離さない。」


そう宣言するロイにクスリと笑った。

そんなに力強く言わなくても、ロイの気持ちは伝わった。

今思えば………

私を大切にしてくれている事も。

私の我が儘を聞いてくれているのも。