初めてミシェルにスウィートポテトを作っていった日………………


『リン。このお菓子を私の会社から発売しようかしら。』

『えっ?これですか?』

『サツマイモから作るお菓子なんて………画期的だと思わない?』

『そうなんですか?』

『シャノワールでは珍しいわね。』


私の作ってきたスウィートポテトを味見をしながら食べるミシェルを見つめた。

本気感がヒシヒシと伝わってくる。


『美味しいし、紅茶にもコーヒーにも合うわね。リン、一緒に開発をお願いできる?』

『えっ?』


開発を手伝う?

そんな大きな仕事を私が?

戸惑う私の右手をギュッと握る感覚に、隣に座るロイを見上げる。


『リン、凄く美味しかったよ。私の舌を信じないのか?』

『ロイ?』

『私も売れると思うよ。』

『ロイ、ありがとう。』


ミシェルに大きく頷いて見せた。


『やってみます。』


私の大きな決意だった。