「リン、この味でどうかしら?」

「凄く美味しいですね。」

「リンのお陰よ。新しいヒット商品になるわよ、きっと。」

「だと良いのですが。」


会社の会議室で話しているのは、シャノワール各地にあるカフェで売り出す予定のお菓子の味見をしている所だ。

他の役員も味見をしている。

何度も試作して、やっと完成したスウィートポテトだ。


「おお、これは。」

「CEO、宜しいのではないですか?」

「シャノワールには今まで存在しなかった味だ。」


役員の反応は上々だ。

ミシェルと目を合わせて頷き合った。


「『幸運のスウィートポテト』として発売しようと思うのだけど?」

「いいのでは。」

「私も宜しいと思います。」


賛同が得られている。

『よし!』

心の中でガッツポーズで叫ぶ。