あの日、夕食で出されたアルコールで酔ってしまった私はベッドに倒れこむように寝てしまった。

ロイはいつも通りの優しい態度で接してくるが、私の中でのモヤモヤは消えないでいた。

眠ってしまった私はロイが部屋を出て行った事も、ロイが何時に部屋に戻って来たのかも知らない。

だけど目を覚ました私の隣にはロイが眠っていて。

それも熟睡しているみたいだった。

そんなロイを見ていても、私の心はモヤモヤと霧が掛かった状態のままで………


「散歩に行こうかな。」


そっとベッドから降り、ロイを振り返るが熟睡状態だ。

服を着替え、そっと部屋を後にした。

腕時計を見れば朝の8時。

静かな廊下を抜けて、エレベーターでロビーまで下りたが、人は疎らで静かだった。

そのまま少し外を散歩しようと外へ出た。