夜中1時半ぐらい…
稗田さんの家でお風呂に浸かっている。
何だか冷静になると恥ずかしい。

「はぁ~、私何してるんだろう…困った、こんなはずじゃなかったのに…」

私って意志が弱すぎというか流されやすすぎる。
自覚はある。でも、でも、なんだか冷静になったつもりでもどこか浮かれてる自分もいる。

どれくらい浸かってたかな!?
さすがにのぼせてきたけどお風呂上がりって、それも恥ずかしい…

あがろうと湯船から立ち上がりドアの前に来たところで稗田さんから声をかけられた。

「香織ちゃん大丈夫?だいぶ入ってるけどのぼせてない?」

「キャッ。」

驚いてその場に座り込む。
キャッって…恥ずかしい…そんなキャッなんて年でもないのに…

「フフッ、タイミングが悪かったかな?いや、良かったのかな?フフフッ」

絶対イジワルな顔してる!

「も、もうあがりますんで!ご心配おかけしました。」

半ば叫ぶように返答してみたけど
ガチャッ
ってドアが開いた…
慌ててしゃがんだまま膝を抱えた。

「えっ?いや、ちょっと…」

睨みつけるのも虚しく稗田さんはニヤニヤしながら私の前にしゃがんで顔を覗きこむ。