新学期。


「かんな―!起きて!朝よ!朝!新学期早々遅刻しちゃうわよ!」

まだ春休み気分が抜け切れていない私はお母さんの声で目を覚ました。
もう少し春休みが長いと良いのに、なんて毎年この日は思ってしまう。

目を覚ますと部屋中に鳴り響く目覚ましの音。
その音で少しだけ憂鬱。

少し重い足取りで学校に着くと、門を入った正面には多くの人たちが集まっていた。