ー遠い記憶のまたそのさらに遠い記憶ー

「ねぇ、エマ。これで2人で生きて帰れーーー…。」

今のはなんだったんだろう。私の名前を呼ぶ女の子。
赤い目をして三つ編みの女の子…。
彼女の名は……思い出せない。

でもーーーーーーーー。

血の匂いと繰り返される銃声だけは覚えている。

私の名前はエマ。
今朝の変な夢は何だろうーーーーーーーー。

?「エマ、おはよう。よく眠れた?」
エマ「おはよう!マイク!眠れたよ!」
マイク「それはよかった!あ、そういえばジンロウって知ってる?狼だけど人に化けていて目が赤いらしい。」
エマ「…ジンロウ…?知らないなぁ…。」

エマは今朝の夢のことを思い出していた。
(目が赤い子…。あの夢の子…。)

マイク「そうか。なんかウワサによると少し前に出たらしいぞ。まぁ【ウワサ】だと思うけど気を付けろよ。」

そう言ってマイクはエマに手を振りながら家に帰って行った。