危険な愛に侵されて。




「私のお父さんとお母さんを返せ!なんで殺したの!?絶対に許さないんだから……っ!」


感情的になると負けだというのに、涙を流しながら言葉をぶつける自分がいた。

ダメだとわかっていても、何度も雪夜の胸板を叩く。


「あんたなんか、私が……同じ目に…」

泣き叫ぶように怒鳴れば、突然雪夜にぎゅっと抱きしめられる。


「離せ!どけ!」
「……御園」

「あんたなんか早く消えればいいんだ!早く消してやるんだから!」

「なんでその道を選んだんだ?
自分を犠牲にしてまで、なんでそんな…」


苦しそうな声をあげないでほしい。
同情のくせに。

私の気持ちなんて、わからないくせに───


「あんたに、わかるわけっ……」
「……ごめんな、御園」


その言葉で胸がぎゅっと苦しくなって。
気が遠くなるほどの頭痛にさらされる。


「うう……なんで、どうして謝るの……」


心のどこかでは薄々考えていた。

“もしかしたら雪夜は両親を殺していない”ということを。


けれど秋崎さんが言ったのだから、簡単に諦めることはできなかった。

これまで我慢してこれたのは、耐えてこれたのは。
復讐するためだったというのに。


その相手が雪夜ではないとなれば、いったい誰が───


私の両親を殺したというの?