「こんなことなるなら、お前に会いに行けば良かった」
その時、ようやく彼の手が動きを止めた。
少し焦れったい気持ちもあるが、本当に今日は怪我が痛むため求めることはしない。
なんて、怪我を言い訳にしないと求めてしまいそうなほどに欲が湧いていた。
「……今のあんた、変だよ」
じっと雪夜を見つめる。
だんだんと欲が落ち着いていき、冷静になるほど雪夜の様子に違和感を覚えた。
「全部、お前と会ったせいだから」
雪夜はまだ浮かない表情をしながらも、うっすらと汗をかいている私の額を優しく袖で拭う動作をした。
「ちょ、その服で拭かなくていい…」
「こうさせたのは俺だし」
さっきまで私の体を弄んでいたくせに、今は誠実なフリをして。
体に力が入らない私の制服を丁寧に着せてくる。
「自分で着るから…」
「動くな。怪我痛むだろ」
「こうさせたのはあんたでしょ」
「男に触られたお前が悪い」
わけがわからない。
いくら男に触れられようが、雪夜に関係ないではないか。



