「別にバカにしたつもりはない」
「あっそ」

冷たい態度をとってしまう私だったけれど、今もまだ雪夜に体重をかけてしまっているからあまりきついことは言えない。


「じゃあ女の子は?あの子も同い年?」
「ああ、白野は逆にガキだな。実際より」


本当にデリカシーのない男だ。
今この場にあの子がいないだけが唯一の救いである。


「そんな子があの男の女なの?
大丈夫なの?」


見た感じからふわふわしている純粋な女の子だ。
若頭の女だなんて不安で仕方がない。

すぐ狙われそうだし、あのかわいさなら襲われてしまいそうだ。


「拓哉がいるから大丈夫だ。それに白野も白野で芯が強いし、拓哉は唯一あいつにだけ敵わねぇからな」

「……そうなの?」

「あんな純粋野郎だけど意外と言うし。
それに拓哉、すっげぇ柔らかくなったんだぜ」


あれで?と思わず言いそうになった。

それほどに冷たく、全身が震え上がるほど怖かったのだ。