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放課後になっても一向にスッキリせず、モヤモヤした気持ちが残っていた。
とりあえず家に帰ろうと思い、席を立ったのだけれど。
「なあ」
隣の席である雪夜に突然声をかけられ、驚きつつも笑顔で対応する。
「どうしたの?」
「今日この後って予定あるか?」
「予定?どうして?」
まるで誘うための前触れのように思えて不思議だ。
「ちょっと話がある」
「話?」
そんな改まって言うほど大事な話なのだろうか。
少し考え込んだ後、私とふたりになるための誘導なのではないかと思った。
あの家での出来事を最後に、雪夜とふたりになることもなければ触れられることもなく。
私は私で何か良い策はないかと考えるも思いつかず、なんてことない日々が続いていた。
そんな中で雪夜に誘われても私の勝率はほぼゼロに近い。
「すぐ終わるから」
そんなこと雪夜が言ったところで信じられるはずがない。
「涼雅ー!今日やろうどもでカラオケ行かねぇ?」
するとタイミング良く、クラスの男子が雪夜の肩に手をまわし遊びに誘っていた。



