危険な愛に侵されて。






「……冷淡女」
「は?」

「絶対今日以上にめちゃくちゃしてやるからな」
「それまでに生きていればの話ね?」


冷淡女って、雪夜のほうが人の気持ちがないではないか。

殺めるって簡単なことではない。
それを彼はいとも簡単にやってのけたのだ。


組の人間だからだろうか。
そんなこと、慣れているのだろうか。

だとしたらさらに罪深い人間だ。


「そろそろ炒めるから離して」
「……飯、何」

「オムライス」
「じゃあ大丈夫」


じゃあ大丈夫とはなんだ。
どうやらこいつは私から離れる気がないらしい。


「大丈夫じゃない」
「……邪魔、しねぇから」

「……っ」


耳元で甘えるように囁く彼。

今の彼は高校生らしい……というか、それ以下かもしれない。


幼児化している。


「あんた、様子変だけど疲れているんじゃない?」
「……そうかもな」

「だったらベッドで寝れば?
今日はもう手かけるつもりないから」


もちろん“今日は”だけれど。