「どうして?」
「……大抵のやつはこれ見たら怯む」
「ああ、だからなるべく見せないようにって?」
そういうこと、意外と気にするんだと素直に驚いた私。
確かに一度恐れられてしまえば、情報を聞き出す手段において面倒になる恐れだってある。
けれど今は関係ない。
だって私は恐れていないのだから。
「まあそうだけど」
「……うん、すごく華やかで綺麗だね」
「は……」
危なさのある和彫りがひどく私を魅了する。
そっと虎の部分に引き寄せられるようにして、口づけしてしまう。
すると今度は大胆にもビクッと彼の肩が跳ねた。
その反応を見て、少し違和感を覚える。
「…………」
「どけ、服着るから」
少し焦っているようにも聞こえる声。
もしかして───
それを確かめるよう、今度はさらに人間の弱い部分を狙うため、いつもの仕返しかのように彼の耳を甘噛みしてみる。
「……っ」
今度は舌でそこを這わせてやると、彼が大きく体をひねらせ、私を引き剥がした。



